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スーパーカー列伝③ランチアストラトス

   

ランチアストラトス

ランチアといえばあのアリタリアカラーのラリーバージョンを
思い浮かべる方が多いのでは?
あの4連フォグランプ、ヘッドライトが飛び出したのが
ストラトスのイメージですよね

ランチアストラトスは
実に小さな車です。

全長は4メーター足らず。
ショートホイールベースで抜群のハンドリング。
強固なボディー
そして1000キロを切る車重さ。

これはすべて、ラリーで勝つために生まれたためなのです。

ランチアストラトスは、イタリアの名門ランチアの車ですが

ランチアというメーカーはどちらかというとスーパーカー
のメーカーではありません。

独自の技術で、コンパクトながら、高性能なGTカーを
作っていたメーカーです。

狭角V4エンジンを搭載したランチアフルビアなど、
個性的なGTカーを作っていました。

それより以前は美しいボディーを持つ高級車。

ランチアはどっちかと言えば高級車のメーカーだったのです。

その独自路線が災いしたのか、ランチアはしだいに経営が傾きます。

そのとき救いの手を差し伸べたのが、大メーカーフィアットでした。
ランチアは、フルビアでラリーで大きな成果をあげていましたから
販売てこ入れのために、ラリーで勝つことが至上命題と
されたのでしょう。

何が何でも、ラリーで勝つためのスーパーカーが必要でした。

80年代後半から90年代にかけて、トヨタ、スバル、三菱
が、大いにラリーで活躍染ましたけれど、その時もラリー用の
スペシャルモデルが作られました。

いわばストラトスは、それと同じような目的で世に出たと言えましょう。

当時の、ラリー規則では、連続した12ヶ月間に5000台量産
されたGTかーはグループ3に公認されることになっていました。

加えてレース、ラリー用に改造された車も認められており、
グループ3に認められた車に改造を施し、連続された12ヶ月間に
400台生産された車はグループ4に公認されました。

しかし、この改造が曲者で、、改造に関する規則が相当ゆるいものだった
ので、グループ3に公認された車のパワートレインを使ってさえいれば
グループ4に公認されるというレベルのものだったようです。

そんな一つの目的のために生まれたストラトス
エンジンは実はフェラーリのエンジンを積んでいました。
当初はランチア製の4気筒を積む予定だったのですが

モアパワーを求めて、フェラーリからDINO246のエンジンの
供給を受けることになったのです。

しかしこの時点で、DINOはまもなく生産中止の予定で、
大フィアットの力をもってしても、フェラーリは
供給に消極的で、業を煮やしたフィアットは、
当時関係が良好だったマセラティーからV8エンジンの
提供も考えたほどだったと言います。

ラリーのために生まれた
ストラトス
強固なシャシーに、名門のエンジン、すばらしいハンドリングをもつ
超一級のスーパーカーで、ラリーでもすばらしい戦績を
残したスーパーカーでしたが、
当時販売の方は芳しくなく
生産されたのは公認を得るための400台足らず。

実際売れたのは、250台程度だったと言われています。

生産は1974年から74年代にかけて行われたのですが
78年でも新車が買えたといいますから
以下に人気がなかったのかわかります。
ランチアのスーパーカーという
新ジャンルに対してみな興味がなかったのでしょうね。

ストラトス、現代では大変高い人気を誇り、
レプリカモデルも結構出ています。
エンジンはさまざまなものがありますが
アルファのV6等を積んでいるものが多いですかね。
私は本物を眼にしたことはないのですが
レプリカモデルは見たことがあります。

本当に小さくて、ちょっとかわいらしいと思うような
レベルではあるのですが、
スーパーカーの迫力は兼ね備えています。

いつか所有してみたい車の一つですね。

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 -スーパーカー列伝

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