名車列伝7 スバルレガシィ
2016/11/28
- 先日インプレッサに乗る機会がありました新世代スバルエンジンは、なめらかで、走りも悪くなかったのですが、乗り心地は ごく普通のモデルにもかかわらず相当に固いのにはおどろかされました加えてシートがあんま良くない。ハンドリングはなかなかなもんでしたし、かつて悪評があったCVTも全く不自然ではなく300キロほど走りましたが、燃費もリッター15ぐらいいきましたのでこれなら、ハイブリットは要らないとまで思わせますけど走りとシートだけととったらうちのポンコツゴルフ4の方がいいですね。オートマのできと燃費以外。
いずれにしても、かつてスバリストといわれたマニアの方々を生み出したような味の濃い車ではなかったです。
さて、前置きが長いですね。本日は長くスバルのメイン車種として君臨してきたレガシィです。レガシィが登場するころスバルはかなり深刻な経営状況でありましたなんせ、このときの車種構成といえばレオーネ、ジャスティー、ドミンゴ、レックス、サンバーですんでね。ひょっとすると一番売れていたのはサンバーかもしれない。
急場しのぎにスバルは提携先の日産の受託生産をやっていたぐらいでして、名門富士重工もついに身売りとかいう話がまことしやかにささやかれておりました。
さて、こんな状況でしたが、折からのバブル景気で一息つけたスバル。社運をかけた新型車の開発をするのであります。これまで、スバルのフラッグシップを張ってきたレオーネ、いってみりゃ、こいつはさかのぼること1960年代に登場したスバル1000な訳で、これを改良に改良を重ねてきたわけです。それだけスバル1000が素晴らしかったともいえますし、それだけスバルに金っがなかったともいえます。これに変わる全く新設計のシャシーを作ろうってんですから、これは大決断です。
しかし、そういう新世代の車であってもスバルが培ってきた技術的遺産
乗用車用の4WD技術
水平対向エンジン 等々
今オリンピックで話題のレガシィですね
こういったものを生かして行こうとまあ、こういうコンセプトだったのではないかと推察いたします。デザインは当初のスケッチの段階までは、日本大好き、御大ジウジアーロ先生がかかわっていたそうですけれども、純然たる社内デザインとのこと。デザインコンセプトはクサビ形で、これは先に出たアルシオーネのイメージです。初代モデルでは、今は珍しい6ライト(リヤクオーターに明り取りの窓がある)ウインドーですから、この辺はジウジアーロの名残が残っていたのかもしれません。(6ライト大好き)
1989年のデビュー前にこのレガシィのテストモデルのRSがアメリカのアリゾナで平均速度223.345KM/hで10万キロの耐久走行を行い、国際記録(当時)を行い華々しい成果をあげます。これは19日間、燃料補給やトラブル対応などを含め達成したってことですから、まあ相当なもんですよね。たぶんオイル交換とかもあるでしょう。CMではこの記録を大々的に宣伝。どっちかといえばドン臭いイメージのスバルらしからぬ、走りのイメージで売り出したこのレガシィスバルの救世主となるのでした。
最初はどっちかといえばこの、セダンタイプをメインで売っていた気がしますが、のちに登場するツーリングワゴンが、豪華な装備と、ツインカムターボとDOHCに4WD、ついでにワゴンだから荷車としても最適という、万能選手的な位置づけで、爆発的にヒット。このジャンルで他の追随を許さぬ存在となったのでした。
長年スバルが大事にしてきたレガシィ(水平対向、4WD技術)が花開いた瞬間といってもよいでしょう。
ところで私、この車は残念ながら、一度も所有したことがないのですが、一度貸していただいたことがあります。以前にも申し上げましたが、かつてアルシオーネSVXなどというバブルな車に乗っておりまして、珍しくスバルディーラーに修理をお願いしましたところ、代車で貸してくれたんです。
たぶん1800の普通の4WD、ミッションは5速のこぎれいな2代目モデルではなかったかと思います。今考えてみれば、工場長のマイカーだったのかも。これがなかなかいい車でして、パワーは必要にして十分。ハンドリングは素直で、乗り心地もよく、加えてあの水平対向のバタバタとした音が味があり、こりゃいいわいと感心した覚えがあります。その後レガシィは拡大路線を取りまして、いまや当初モデルより2回りはデカくなって、どっちかといえばアメリカ市場向けモデルになってきており、国内はインプレッサとレボーグが受け持つというような感じです。
かつて水平対向は燃費が悪いといわれておりましたが、スバルの真面目な技術をもってすれば、燃費の改善も行われており、レガシィもハイブリットでもないのにかなり燃費がいいらしいですけど、インプレッサ体験で、かつてのあの味の濃いスバルを懐かしいなと思ってしまいました。
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