スーパーカー列伝 97 ランチアデルタインテグラーレ

70年代、あのストラトスでラリー界でその名をほしいままにした

ランチアですが、ストラトスとは似ても似つかない

割と実用的で先進的なサルーンを作るメーカでした。

デルタをさかのぼること、ベータ、フルビアなどで

すでに前輪駆動を導入。

フルビアでは特徴的な狭角V4で

カムシャフト2本なのに実質DOHCという

凝ったメカニズムを採用していました。

 

さて、デルタは、当時画期的なFF大衆車であった

あのゴルフを意識したモデルと言われました。

 

なんせ、スタイリストはあのジウジアーロ

ゴルフと同じです。

 

レイアウトもベータの時代から採用した、

ジアコーザ式(エンジンとミッションが平行に並べられるレイアウト)

をとり、現代の標準的なFFパワートレーンを採用します。

内装には、人造スエードで、ランチアの代名詞ともいえる

アルカンタラを採用するなど、小型でありながら

高級な雰囲気を兼ね備えていた、デルタは

きわめてランチアらしい車でありました。

 

しかし、フィアットグループ傘下となっていた

ランチアは、またあのラリーでの活躍を

義務付けられた、スペシャルモデルの開発

が必要となりました。

 

当初はWRCはグループBという、

見た目は市販車に似ているが、中身は似ても似つかない

専用設計のスーパースポーツで争われました

デルタもこのレギュレーションに沿った

ホモロゲもでるデルタS4を投入したのですが

軽量なボディーにラリーモデルでは600馬力を

発生するミドシップモデルは、いかに4輪駆動であるとは

いえ、常人には扱いかねる、モンスターとなってしまいました

86年には、このデルタS4はドライバーとコドライバーの二人

とともに谷底に落ち、二人とも帰らぬ人となる

大事故を起こしてしまいます。

その他の車も観客を巻き込むなどの事故が相次ぎ

86年限りでグループBによるラリーは終了となってしまいます。

 

そうした中、今度は市販車をベースとしたエボリューションモデル

によるラリーが開催されるようになります。グループA時代の幕開けです。

デルタはこのレギュレーションに合わせ、エンジンの排気量を

拡大、ターボをドッキングして出力を向上。

駆動方式は4輪駆動に改める。

ヘッドライトも角形から丸型4灯に改められました。

HF4WDと名づけられました。

そのごブリスターフェンダーを備えてトレッドを拡大した

HFインテグレーレ

エンジンを16Vにした

HFインテグラーレ16V

さらにボディーを強化した

HFインテグラーレ16Vエボルツィオーネ

そして、最後の記念モデルともいうべき

HFインテグラーレ16VエボルツィオーネⅡ

と毎年のように、進化したモデルが投入されて

行きました。

ランチアが天下を取っていたのは

80年代後半から90年代諸島まで、

その後、この手があったとばかりに参戦してきた

トヨタ、スバル、三菱の4WDスポーツ群に

次第にその座を明け渡していくようになっていきます。

 

そもそも4WDの高性能スポーツなんて、そんなに

売れるもんではなかったのですが、バブル弾けたとはいえ

いまだ世界に冠たる経済大国であった日本では

この手の4WDスポーツが結構売れるという

世界にも稀な市場であったことも幸いしました。

 

このデルタ、当時はハイパワーなスーパーカーと

いうイメージがありましたが、実際のところは

2リッターで200馬力と、現代の感覚でいえば

極常識的なパワーであることも事実ではありますが

どちらかといえば地味な2ボックスカーであった

デルタを改造して、ブリスターフェンダーや

エンジン冷却や、ターボチャージのための

あちこちに開けられたエアスクープなど

そのエヴォリューション感が何とも言えない

スーパーな雰囲気を醸し出し、

それが車の魅力となっていたように思います。

 

90年代半ばごろまでは結構見かけたランチアでしたが

最近はあまり見なくなりました、パワフルなターボプラス

4WDのイタリア車維持はなかなか大変なのかも

しれませんね。

 

 

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