カーライフ小話23 さようならランチア

ランチア。イタリアの名門ですが、今消滅の危機に瀕しております。

ランチアが産声をあげるのは1906年

裕福な家庭に生まれ、フィアットのレーシングドライバーでもあった

ヴィンチェンゾ ランチアによって創業。

初期の名車はあの小林 彰太郎御大も愛用しておりました

ランチア ラムダ

1922年に世に出されたこの車。なんとすでにモノコックボディー

前輪独立サス。OHC、狭角V4エンジンという。

先進的なモデルでした。

小林御大生涯このラムダを愛用しており

「現代の交通状況でも難なく使える車だ」とおっしゃっていたとか。

このコンパクトな狭角V4エンジンは1937年発表された

アプリリア、そして1960年代のフルビアなどにも継承されていきました。

どうも、ランチアは先進的で高度な車を出すという点では優れていたのですが

コストは度外視という、技術優先の会社であったようで、

1950年代に一度倒産してしまいます。

 

その後カルロ ペゼンティという実業家に買収され、フルミニア、フラビア、フルビアなどの

名車を世に送り出したのですが、収益性の改善は進まず、とうとう

1969年にフィアット傘下となります。

 

70年代のランチアをストラトス抜きには語れないでしょう。

当時ランチアのラリー部門を率いていたのは後にフェラーリのF1チームマネージャーと

なるチェザーレ フィオリオ

当時30代の若さではありましたが「ルールブックの神」と呼ばれていた彼は

FIAのレース規則を熟読し、

グループ3の量産GTカーの改造版であるグループ4は

グループ3のパワートレーンさえ使っていれば、たとえどんな車でも

400台生産すれば、グループ4の公認が得られる。

という結論に至ったといいます。

これがラリーの申し子ともいうべきストラトス誕生の発端でした。

ワールドチャンピオン3連覇を果たしたストラトスですが、売れ行きは

さっぱりで、総生産台数は500台余りとされていますが、

1975年に生産が完了したものの1978年でも新車が売れ残っていた

との話です。

少々長くなりました。次回は80年代、90年代のランチア

そして、あのメーカーとの経営統合など

いま消えゆくランチアブランドについてお話ししたいと思います。

 

 

【カーライフ小話22 オフロードのロールスロイスかロールスロイスのオフローダーか】

ご無沙汰しております。
最近発見しましたのですが、ついにあのロールスロイスがオフローダー(SUVか)を発表したそうでございまして。
ま、近年ではポルシェカイエンを契機として、ジャガーから、マセラティー、ベントレーなどもSUVをだしておりましたから、はっきり言って時間の問題だったのかもしれませんが、ついにここまで来たかという感じがいたします。あとはフェラーリだけかもしれませんね。
ライバルのランボルギーニは古くはショーモデルのチーター、そして量産モデルのLM002なんてモデルを出して、オフロードには積極的でしたが、もともとがトラクターメーカーですから血は争えないのかも。
それにしても、あの自動車の王様、ロールスがSUVを出すってのは、ロールス史上初めてのことでしょうから、感慨深いものがあります。まあ、いまは親会社はBMですからなんでもありなのかも。

さて、ロールスがそんなものには目もくれず、高級乗用車をひたすらに作り続けていたころは、オフロードのロールスロイスといえばレンジローバーの事でしたよ。
確かに初期型のレンジローバーはその機能的で美しく、クラシックなスタイリング。そして年を追うごとに豪華になっていく内装。加えてオフロードでの驚異的な走破性と乗り心地の良さを高いレベルで実現したエアサス等々。
オフロードのロールスロイスと呼ばれるのにふさわしい車でございました。

そのレンジローバーも70年代のブリティッシュレイランド時代、そしてローバーグループその後BM、フォードとまるで金融商品のように売り飛ばされ続け、ようやく今インドタタの傘下でかつての栄光を取り戻すような車を作り続けております。

さて、ロールスロイスの顧客は、意外と中東の砂漠地帯にいるようですので、このロールスロイスのオフローダーってのは時代の要請なのかもしれませんね。

それにしても、この名前だけは何とかなんなかったのかという気がします。

この車ロールスロイス「仮ナン」っていうんですよね。

 

 

カーライフ小話21 最近気になる車

最近気になる車についてちょいと触れたいと思います。

 

1.ユーノスロードスターおよびマツダロードスター

これは1989年に登場して現代まで4代のモデルがあります

それぞれNA、NB、NC,NDの4モデルです。

この車は当初の開発コンセプトを折ることなく、

衝突安全性など現代の車としての、要件を満たすため

信じられないような努力が払われている車ですが、

初代の人気が著しく上がっており、程度の良いモデルに

なると非常に高い値段で取引されています。

ほぼNAとほぼキープコンセプトのNB型も高値で

安定しております。

一方でマツダがFRのボディのベースがなく

やむなくボディーが大型化し、

エンジンも大型化したNCは(ベースはRX8)

は若干人気がないようです。

大型化したとはいえ初代モデルが1トン切るぐらいだったのが

1100キロに収まっているわけで、

はっきり申し上げて相当努力しているのですけれども、

いかんせん新型のND型が1トンを切るボディ

そして排気量も初代並みの1.5リッターとダウンサイジング

しておりまして、NCだけが大型化しているという

印象があるのは否めないのかもしれません。

それにしても、ほかのモデルと比べると割安感があります。

排気量も大きいのでATで普段の足としても使えるのでは

と思っています。

できれば幌ではなくてリトラクタブルトップのRHTがいいですね。

何となくナローポルシェ、930ときて996が不人気で997は高い

ポルシェのような関係を思い浮かべてしまいます。

 

2.日産リーフ

ヨーロッパ、中国のEVシフトでにわかに注目を集める電気自動車ですが、

ハイブリットに比べると盛り上がりにかけ、いままでちょっとマイナーな

路線を歩んでいたように思います。

しかしながら日産は新型を投入しまして、このEVシフトのながれ

に乗ってメジャーになっていくような予感があります。

その一方で、先代モデルの中古は激しく安いです。

どうしても電池の劣化があるということで

中古車は敬遠されがちとの話です。

 

まあそれでも、電池交換が60万ということですから

まあそんなに心配しなくてもいいのではと

思っています。

 

ただ、初代モデルは暖房の方式が後期モデルと

違っているらしく、後期モデルのほうが

電池の持ちが良いそうです。

 

家に充電の設備をつくるのには

10万円程度あればOKのようです(ただし充電時間は相当掛かる)

 

意外と走行の少ない後期モデルでも

下手すると100万ちょっとで売っておりますので

中古が意外とねらい目、先代もでるでは電池の大きさが

2種類あるようですが容量が少ないモデルでも

240キロぐらいの航続距離があるとのことですから、

街乗りしかしないという方には十分では。

カッコがちょっとという気もしなくはないですが、

ランニングコストは軽自動車以下

というのは魅力的。

電池交換が控えてますのでそのコストも

考えなくてはならないですがね。

 

それにしても、EVシフトになったら日本の自動車産業

大丈夫かと心配になってしまいますが。。。。

カーライフ小話20 BBSその後、そして46になりました

今年の夏に誕生日を迎えまして、とうとう46になりまして、いよいよ五十路が近くなってまいりました。また、最近はすっかり投稿さぼっているのにもかかわらず多くの皆さまから、誕生日のお祝いのメッセージを頂戴しまして、感謝感激です。すべての皆さんに返信できてないのですが、明日にはすべて拝読し、返信したいと思っております。ご容赦ください。
気が付けば4か月も前に思わせぶりなBBSの投稿をして以来、さっぱりさぼっていたわけでございます。結局のところBBSのセンターキャップは、2個はまあ、健全、残りの2個は割れの部分を削り取り、上からプラリペアをぶっ掛けて修正してみたのですが、あまりにも割れが深いため、ちょっと修正は不可能と判断しまして、ヤフオクで新品購入してしまいました。結局工具や、ケミカルで結局高くついたような感じですけど、まあこういう経験が、後で生きると信じて前向きに。(笑)
思わせぶりな投稿でしたが、このホイールスバルの純正オプションSVX用ホイールです。多分。程度ははっきり言って悪いのですが、掃除から磨き、最後はクリア吹くとこまでやってみようとおもっていて、いろいろ準備進めてるのですが、なんせ片手間なので遅々として進んでおらぬのが実情です。
すでにポンコツを1台購入しまして、懇意の整備工場に入院させているのですが、25年も前の中古国産車に対する認識がはっきり言って甘かったと思っています。わたくしが最初にSVXを購入したのはたぶん平成11年ごろ、平成4年式を中古で購入して、家族の足(?)と自分の趣味に邁進しておりまして、この車で車趣味の醍醐味を知ったといっても過言ではありません。当時はWEB環境も脆弱で、情報交換たって、なんとメーリングリストとかでやってましたが、マイナー車ならではの連帯感と申しますか、打てば響く、って感じで答えが返ってきて、それを参考にいろいろいじってみたもんです。正月三が日丸まるかかって、中古のCDナビとかももつけてみたこともあります。

当時のSVXってのは、国産バブルカーのなかでは見た目は変わっておりましたが、どうも存在自体は地味な車であったように思います。ツインカムではありましたけどターボではない、国産リミットの280馬力でもない、装備は豪華ではありましたが、トヨタとかマツダみたいに派手でない。巨匠ジウジアーロ先生の斬新なデザインも一般受けしていたとは言えなかったと思います。
それでも価格は400万以上したわけですからねえ。これを買うとなるとどういう客なのか。ちょっと疑問符が付く車でした。
ですがね。 高速乗るとよかったんですよね。なんというのか、恐るべき安心感。雨の高速でぶっ飛ばしても、あれほど安心だった車って、あれ以外あったかなあ。と思うぐらいです。
最近海外製4WDスポーツカーに乗って高速走ってみたんですけど、確かに安定感ありますけど、はたしてあのころ乗ったSVXの感動と比べるとどうかなと思ったりするんです。それは私が年取ったせいなのかもしれませんけどね。

ということで、私の購入したSVXはズタボロのポンコツで外装ぼろぼろですし、まあこんなの、市場価値も大してありませんし、こういうのを復元しようとするのは、まあプロの仕事(私はプロじゃないけど)とは言えないのだと思います。

閑話休題
最近、日産のパイクカーを購入したといううら若き女子とお話する機会がありました。結構なお値段で購入されたそうですが、「みんなから購入を反対されたけど、買って良かったと思っている」とのことです。とはいえ、すでに様々故障しているとのことで、ご苦労されているようでした。私は、「まあいろいろ出ると思いますよ、一通り直せば何とかなると思うよ」とお伝えし、私も平年4年のポンコツを復活させるつもりだとお話ししたところ
「それは私の生まれた年の車です」と言われました。
ことほど左様に、人間若者の年でも、車ではすっかりロートルなんですよね。国産20年超もののパーツ調達は予想以上に困難です。
30代のころ、911のレストアしたころはパーツ取得も全く困難を感じなかったのですが、マイナー車、市場価値そんなに高くない、という国産車は再生はかなり困難ですね。
しかしながら、彼女や、私(いっしょにするなってか)のような好事家がいないと、いつでもあると思っていた、「あの車」がどこにもないってことにもなりかねないのではないかって自分に言い聞かせていたりするのですが。

カーライフ小話19 BBS

ご無沙汰しております。

最近あの、ドイツが誇る超一流ブランドであった

BBSのホイールをオークションサイトで発見いたしました

(現在は生産・ブランドとも日本の企業が保有しておるようです)

 

リム幅7.5インチ、PCD114.3、オフセット+55の16インチ

 

一見どこにでもありそうな小汚いホイール

装着タイヤの製造年月日が2005年が装着されている

のをみますと、最低でも10数余年が経過している品

と判断されます。

 

まあ、一般的にはゴミでしょう。

 

しかしこのスペックに私はピンときたのであります。

 

これは某車両の純正オプション品であるに違いないと。

 

早速この小汚ホイールを購入して

センタキャップのプレートを外し。

武蔵ホルト製コンパウンド、耐水ペーパーなどを駆使し

磨き倒すところから始めたのでありました。

しかし、表面の傷は、磨けばとれるでしょうが

中の割れはなんともはや

どうしたもんかと。

 

しかし、これはこれから続く、困難な道のりの

序章に過ぎないのでありました。

 

つづく。

 

 

カーライフ小話18 トヨタ博物館

何べんでも訪れたい場所ってのが、皆さんそれぞれあると思いますが、

私にとってはトヨタ博物館はその一つです。

 

最初に訪れたのは名古屋在住の友人の結婚式だったかと思います。

もうたぶん20年近く前。

トヨタ博物館は名古屋から車で30分ほどの距離にある

長久手市にあるのですが、この長久手はちょうど、愛・地球博の会場となった町。

 

20年前に行ったときは地下鉄の終点から、バスに乗っていかないと、

いけないとても不便な場所であったのですが

現在はリーモという浮上式の交通システムが地下鉄駅から

地球博が行われた、「モリコロパーク」まで伸びていまして、

この長久手は住みよさランキングが愛知県ナンバーワン、

全国でも2位という町になったのだそうです。

 

この長久手に地球博をもってきたのは、多分にトヨタの力が

働いていることは想像に難くありませんが。

 

さて、このトヨタ博物館。意外なことに歴史はそう古くはなく、

なんとトヨタ自動車の50周年記念事業として開館されたもので

開館は平成元年。そんでもって10周年の平成11年には新館が

オープンいたしました。

私はこの新館は初めて見たのですが、日本のモータリゼーションの

進展が描かれておりまして、なかなか興味深かったですよ。

 

わたしが特に興味あったのは初代のカリ∸ナ

 

なんでかと申しますとですね。

 

私が物心ついたときのうちの車だったんですよね。

色は黄色って言ってたけどからし色見たいな

色。母が黄色がすきだってんで、親父が選んだらしいです。

 

その後小学校の3,4年生ぐらいまで、うちにおりましたが、

あんまり乗ってなかったのか、たしか走行5万キロもいかず

下取りに出してしまいました。

 

一応屋根ありガレージでしたしね。

父もマメに手を入れていましたから、

程度は結構よかったような気もします。

 

ここで、フルレストア済みのカリ∸ナに会えるとは

思いませんでした。

 

それにしても、やはり圧倒されるのは、

クラシックカーや、60年代の名車たちですね。

そしてすごいことに。ほとんどすべての車が本物で

レプリカではなく(レプリカはビートルの初期型と

ベンツ3輪車のみ)で、すべてが現在も実働可能なことです。

そしてコンパニオンの皆さんの礼儀正しい接遇。

お辞儀の角度は寸分の狂いもありません。

 

いやはや、何度でも訪れたくなるところです。

写真とりまくりです。

 

さて何台ご存知ですか??

 

カーライフ小話 18八戸クラシックカー博物館 ツカハラミュージアム

ご無沙汰しております。

先日八戸にあるクラシックカー博物館を見学してまいりました。

正直に申し上げますと、八戸にクラシックカー博物館があるとは

知りませんでした。

なんでも、こちらトヨタカローラ八戸さんが運営母体の

ようですが、なんとこちらは20年連続で、ベストディーラーと

して表彰されているのだとか。

お邪魔してみますと。

トヨタ系ディーラーの整備センターの一角にございまして、

どうもこのディーラーの創業者の方が、

コツコツと集めたクラシックカーを展示しているようです。

規模はかなり大きいですね。

特色としては、アメリカ車のコレクションが充実していること

それからなんといっても、トヨタディーラーという特性を

生かして、

トヨタ車が非常に多い、

しかも、いわゆるコレクターズアイテムとは言えないような

商用車等も展示されています。

この手の商用車というのは使い倒してなんぼのもんですから

いわゆる名車の類とは違って、後世に残ることは

きわめて稀なことです。

おそらく、お客様からの下取りなどで

程度の良いものをコレクションされているのでは

ないかと思われます。

また、大変素晴らしいことに、常にメカニックの方が

整備をされているということで、

ほぼすべての車がエンジンが始動できるという

ことでした。

(そのため、古い車ではオイル漏れも発生しており

あちこちにオイルパンが置かれております)

このような博物館で、ほぼすべての車が

動かせるというのは

トヨタ博物館ぐらいしか聞いたことがありません。

これまであまり、宣伝もしてこなかったとのことで

知る人ぞ知る博物館だったのかと思いますが、

私の知る限り、東北地方でこんなに立派な博物館は

なかなかないと思います。

お近くにお立ち寄りの際はぜひ

足を運ばれることをお勧めいたします。

IMG_20160811_104926 IMG_20160811_105444 IMG_20160811_105701 IMG_20160811_111628 IMG_20160811_111744 IMG_20160811_111812 IMG_20160811_111822 IMG_20160811_111836 IMG_20160811_112542

ツカハラミュージアム公式サイト

http://www.tsukahara-m.jp/

カーライフ小話16 近所の英車マニアな店

こんにちは

青森に転進しましてから

なかなか更新ができておりませんが、

ようやく居も落ち着きましたので、これから頑張っていきたい

と思っております。

 

さて、引っ越した先に、どうも気になる店が存在しています。

いちおうタイヤ屋さんのようなのですが

店頭には中古車もおいてあります。

また置いてあるのもかなりマニアな車種です。

当地は雪国ということもあり

結構古いランドローバーが走っているのですが

(それもディーゼルだったりします)

また、ミニも新しいミニはほとんどみませんが

なぜか、古いオリジナルのミニが

颯爽と走ったりもしています。

 

ひょっとして震源地はここなんでしょうか

 

先日は白いMGFの程度の良いものが

ピットに入っていたりして、

わたくしもかつてMGFを新車で購入したこともあって

懐かしく眺めていたりしたのですが。

 

考えてみますと私の社歴に結構

英国車は存在していたような気がします。

最初に自分で買った車もMGFでしたし、その後ローバー800

なんてのも乗りました、その後はジャガーも(どっちもポンコツでした9

そして現在鎮座する、ディスカバリー。

 

英国車って、ラテン車ほどいい加減ではなく

ドイツ車ほど固くなく

 

なんとも良い感じがいたしますね。

 

ジャガーは壊れませんでしたが、今のディスカバリーは

どうもいろいろありそうで、

ちょっと手を入れてやらねばならぬのですが

 

ちょっとお向かいに相談

というのもありかもしれません。

IMG_20160728_120333 IMG_20160728_120403

IMG_20160728_120351  IMG_20160728_120427

IMG_20160728_120442

カーラーイフ小話15 ボアとストローク

こんにちは

先般のダウンサイジングターボの話をしたあと

昔の雑誌を思い出し読み返してみました、これとあわせてボア・ストロークの話を一席。

 

 

ボアってのはシリンダーの直径のことで、ストロークってのは

そのシリンダーの中をピストンが動く距離ですね。

 

ポルシェはフラット6後輪駆動というレイアウトを選択したため、

どうにもエンジンの排気量を闇雲に拡大できないというジレンマがあります。

 

え、なんで。

 

それはシボアピッチ以上にシリンダーを拡大することは

できないからです。(当たり前か)

 

ポルシェの歴史は、ボア拡大による、排気量アップの歴史でした。

当初2リッターでスタートしたフラット6のエンジンは、あくなき

ボア拡大により、排気量アップを図ってきました。

 

それは、性能の向上というのと、排気ガス規制に対応した

パワーダウンを補うという意味がありました。

 

2.4リッターまで拡大してもうこれ以上無理。

と思っていたのですが、なんと、アルミにシリコンとニッケルの化合物を

コーティングすることで、それまで入っていた、シリンダーライナーを取っ払うこと

に成功。90ミリのボアに70.4ミリのストロークで2.7リッターを実現

するのでありました。

 

さらに排気量拡大はエスカレート

ついにボアは95ミリ、ストロークそのまま、で3リッター。

もうボアはいい加減にしてということで

ストロークも74.4まで伸ばして

3.2リッターまで行きました。

 

ここまでナロー&930

続いて964

ついにボア100、ストローク76.4まで伸ばして3.6リッター

闇雲にボアを拡大しますと点火時の火炎伝播が悪くなりますので

これに対応して

ツインプラグ化

フラット6もここまできたかという感じ。

 

そしてついに空冷究極の

ボア102で3.8まで拡大するのです。

 

さて、ここまで、

ボアの拡大に比して、ストロークの拡大は小さいこと

にお気づきいただけるでしょうか。

 

これはなぜか。

フラット6エンジンは闇雲にストロークを伸ばすと

エンジンの横幅が広くなってしまう。

 

からです。

 

え、コンロッドつめろ?

 

そうは問屋がおろしません。

 

コンロッド長が短くなると、エンジンの

スムーズさが失われてしまうのです。

 

 

コンロッドが短くなると、どうしてもピストンがシリンダーの内壁を

押す力が強くなってしまいます。(クランクを下に押し下げる際に

角度が大きくなってしまうため)

サイドスラストといいます。

振動の発生や、スムーズな吹けあがりに影響が出ます。

 

一般的には、コンロッド長さと、ストロークの長さの比は

2倍程度、少なくても1.8倍程度あるのが良いエンジン設計とされています。

 

ポルシェの場合、旧空冷エンジンでは

コンロッドの長さは127ミリだそうです。

 

そうしますと

2.7から3リッターの時代では

何とか1.8を確保。

3.2では

1.7台

3.6にいたっては

1.66となっています。

 

これ以上の拡大は無理と思ったかどうか、

(もちろん時代の要請もありますが)

996では空冷のエンジンはあきらめ、

新たなエンジンを開発します。

3.4リッター水冷。

こちらはボア96ストローク74

しかし後期型では早くもストローク82.8と延長

3.6リッターを得ています。

このときのコンロッドの長さは不明なのですが

ボアの伸張にあわせてコンロッドを長くしている

とは思えませんので、またコンロッド/ストローク値

は悪くなっていると思います。

 

ここら辺はポルシェも問題視したのかどうか

997の後期では、ボアを97にして若干ストロークを

つめて81.5

3.8、モデルでは102のボアに77.5とストロークつめています。

 

さてさて、

991では3.8はそのまま、3.6のモデルは3.4にエンジンをダウンサイジング

して、ストロークを77.5につめています。

 

 

というわけで。

後輪駆動フラット6というエンジンレイアウト=911のアイデンティティーだと

すれば、スムーズでマナーの良い、大排気量のエンジンが作りにくいと

いうことがお分かりいただけますでしょうか。そういう意味では

ダウンサイジングは正しい道なのかもしれません。

 

オールニューの3.0のふつうの911ダウンサイジングカレラですが、

未だボアストロークの数値がメーカーサイトの

スペックにも載っていませんけど、(誰も興味ないんか?)

 

さらにストロークをつめて、

ついでにコンロッドも伸ばして、

コンパクトでもスムーズなエンジンになっている

ことを期待したいものですね。

 

thumb-11433-452d796b57668a7e0b10e25921275f74-500x375 s-10105_jingu_1 images

ダウンロード b3b634ae50c5002278a30144e51e6d65

 

 

 

カーライフ小話14 ダウンサイジングターボの話

こんにちは

 

ダウンサイジングターボ。

日本の自動車メーカーはあまりやってませんが

海外のメーカーは熱心にやってますね。

 

かつてのターボエンジンってのは

パワーバンドに乗ればバキューンと

すごい勢いで加速していきますが

それにいたるまでの低速域では

ターボが効かないもんですから

 

ターボ加給に合わせて低圧縮化

されたエンジンとあいまって

それまでは、なんともシャキッと

しない走りになってしまいます。

 

ターボラグってやつです。

 

ターボチャージャーってのは

航空機用のエンジンで

高高度で、空気が薄いところ

を飛ぶことがある場合に

空気を圧縮して燃料を燃やしてやるという

のが出発点でした。

 

飛行機みたいに定速回転で

ブーンと回り続けている

エンジンとな相性は良いですが、

一般の道を走る乗用車との相性は

必ずしも良いとはいえません。

公道では、停止してから、加速

停止してから、加速というシチュエイションが

続くからです。

 

さて、エンジンの圧縮比を下げないで

ターボで加給する方法はないもんか。

 

技術の進歩はこれを可能にしました。

直噴技術です。

 

従来のガソリンエンジンは、

吸気ポートから、空気とガソリンを混ぜた

混合気を吸入して、

そいつをシリンダー内で圧縮。

圧縮した混合気に。点火プラグで

点火、それで爆発という過程をたどっていました。

ただですね。吸気ポートから入ってくるのは

燃えやすいガソリンと空気の混合ガスです。

エンジンの圧縮工程ではこれをギューと

圧縮するわけで、当然温度が上がっちゃいます。

温度が上がると点火プラグがスパークする前

にガスが勝手に燃えちゃうことが発生して

しまいます。

これを異常燃焼(デトネーション)ともうします。

ターボで圧縮された空気が入っても

異常燃焼が起こらないように、ターボカーは

圧縮空気が入ってくる前提で圧縮比を

設定していたんです。

 

 

直噴の場合は

吸気ポートからは空気のみ吸入して圧縮。

インジェクターからは吸気工程では

ちょととガソリンを吹きます。

これにより気化熱でシリンダー内の

熱を奪って異常燃焼を起こさないためです。

そして圧縮工程の最後に近いところで

燃焼に十分なガソリンを拭いてやります。

そして点火。

この方式であれば、たとえターボで

圧縮した空気がポートから入ってきても

自分で着火することはありません。

 

これに組み合わされるのが、小さいターボ。

ターボは小さければ、質量も小さいわけですから

それを回転させる排気ガスのパワーも

小さくてすむ。

これによって、低回転からでもターボが

回転する、レスポンス良く、効率よい

ターボエンジンが完成したのです。

 

ただね。

 

どんなにうまく設計しても

ターボラグはゼロにはならないでしょう。

アクセルの踏み始めからターボが効くことは

無理(限りなくそれに近いにしても)ですよ

機械的につながってるわけじゃないですから。

 

そうなると、ダウンサイジングターボのエンジンは

もともと2リッターぐらいのエンジンを搭載

していた車に1.2リッターぐらいのエンジンだったり

するわけですから、踏み始めは

「う、パワーねーな」と感じて

ガバっとアクセル開けちゃうかもですよね。

 

そうなるとせっかくの低燃費エンジンも

思ったほど燃費がよくないという

ことになってしまうかもしれませんね。

 

わが国に目を転じますと、

世界に冠たる、渋滞大国。

ゴーストップの多い交通は

これまでも多くの輸入車を悩ませてきた

ところです。

 

こういう交通のありようの中では、

ダウンサイジングターボが効果を

発揮しにくいということもあるのかもしれません。

 

この辺がヨーロッパの企業が、ダウンサイジングに熱心で

日本がハイブリットに熱心な違いを

生んでいるのでは

と思っています。

 

ただ、ガソリンの消費量を削減すると言う意味では

どちらも同じ技術ですけどね、

地球環境に付加を与えない、という意味では

短期的には、ダウンサイジングターボに

分があるように思います。

 

問題はあのでかい電池をどうするか

というところにあるように思います。

 

今日のところはここまで

今度はポルシェ911の全クルマターボ化と

絡めてお伝えしていきたいと思います。

kl100203

kl100701

(出典TDK ウェブサイト)