*

スーパーカー列伝42マツダサバンナRX7

   

こんにちは

よく格安なスポーツカー(スポーティーカー)を
「プアマンズ ポルシェ」といったりするのですが
この分野はかつては日本のお家芸ともいうところで
特にアメリカ市場に向けてこの手の車がいろいろ
投入され来たのですが、その中でも
ここまで徹底してやったのはこの車以外にないでしょう

サバンナRX7です。

サバンナといえば、あの伝説のGT-Rを破った
サバンナですね。
まあちょっと通な方はRX3とおっしゃったりしますが、

あのサバンナの後継車として開発されたわけです。

先代のサバンナは、かなりアメ車を意識(サイズ小さいけど)
したデザインでしたがRX7は突如ドイツ車風。

とりわけP社の92●にそっくりだと言われたりもしました。

私も一時期P社の92●を所有していたことがございましたが
友人のショップでFDに乗るメカニックの方から、

「いやあSA(RX7のコードネーム)かと思いました」

と言われたことがありました(笑)

それにしても当時スーパーカーブーム華やかなりしころ。

サバンナRX7のリトラクタブルライトにはしびれましたね。

日本にもこんなスーパーカーが出来たんだと
本当に思ったもんでした。

サバンナRX7、走りもなかなかでした。
当時ガスガズラーとして石油ショック後
アメリカではまったく売れなかったロータリーエンジン。

マツダはサーマルリアクターという2次空気導入装置を
改良して、排気ガスの浄化と、燃費の向上を図って
ロータリーを復活させます。
社内ではフェニックス計画と呼ばれていたようですね。
(ご興味ある方は、プロジェクトX漫画版でも
お読みください)

これによりロータリーはパワーを落とさず燃費を
改善しました。

当時排ガス規制対策がなされたエンジンは
回らない、パワーがない、燃費が悪いの
三重苦でしたからね。

低公害で高性能ってのは画期的で

マツダは誇らしげにAP(アンチポリューション)
なんてのを謳っておりましたよ。

ローターリーのもうひとつの利点は
エンジンがちっこくて、重心が低いこと。

RX7はこの利点を十分に生かしました。
エンジンを極力後ろに積んで、
フロントのオーバーハングには
なにもないような状態にして
回頭性を向上させたんですね。

フロントミッドシップと謳っておりました。

(後輪駆動ですから、どこぞのメーカーがFF
でフロントミドシップをやって駆動力加重が
足りなくてスリップするのとはわけが違う)

当時車両重量がわずか1トン程度なのに
ロータリーの130馬力が搭載されていたわけ
ですからね。

排ガス規制で牙が抜かれた国産車のなかでは
とりわけ光る存在だったわけですよ。

ただね、まだまだ日本と欧州の車作りの技術の差は
大きかったですね。
RX7も意あって力足らずのところは多々あって
回頭性は高いんだけど
リヤサスが追従仕切れなくてやたら滑っちゃう
テールハッピーな車だったようです。

しかし、マツダは偉かった
P社がターボ出せばターボ付も出す。
そしてモデルチェンジチェンジして
ブリスタフェンダー付の94●がでれば
ちゃんとモデルチェンジしましたから。

こんな「プアマンズポルシェ」を徹底
してやった会社はなかなかないんじゃないでしょうかね。

さて問題です。
写真のうち1台仲間はずれがいます。
どれでしょう(笑)

RX-7

images

photo_01

 -スーパーカー列伝

  関連記事

スーパーカー列伝98 ロータス・エリート・エクセル

70年代 ロータスの屋台骨を支えた、エスプリ。 しかしそれ以外の車はぱっとしませんでした。 ポルシェ

スーパーカー列伝81 ポルシェ912

こんにちは ポルシェ912という存在を知ったのは 大学生ぐらいのころだったでしょうか 中古車情報誌を

スーパーカー列伝86 ポルシェ944

こんにちは   2000年の初頭ごろに読んだ本に ポルシェ開発陣から聞いた話として 「セル

スーパーカー列伝66オーテックザガートステルビオ

こんにちは 震災から5年。 こんな馬鹿話が書けるようになるとは 夢のようです。 震災で命を落とされた

スーパーカー列伝番外 本年もよろしくお願いします。

こんにちは みなさまどのような年末年始をお過ごしでしょうか すでにウェブ、メール等でご挨拶を頂戴した

スーパーカー列伝64 スカイラインGT-R(KPCG110)

こんにちは 最近の車の流行はクロスーオーバーですね。 一時期のミニバンブームも下火になって、 一度も

スーパーカー列伝80 ホンダシティーターボⅡ

こんにちは ついに80回を数えました本シリーズ なんとか100本ぐらいは書けるのではと 思いつつ始め

スーパーカー列伝 97 ランチアデルタインテグラーレ

70年代、あのストラトスでラリー界でその名をほしいままにした ランチアですが、ストラトスとは似ても似

スーパーカー列伝88 マセラティービトゥルボ

こんにちは   イタリアのスーパーカーメーカーにとって 1974年のオイルショックは 苛烈

スーパーカー列伝 58 ランボルギーニディアブロ

先日地元の国道で 真っ黒なディアブロをみかけたんで 本日はディアブロで。 ディアブロ。 現物をみます

  Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


カーライフ小話23 さようならランチア

ランチア。イタリアの名門ですが、今消滅の危機に瀕しております。 ランチアが産声をあげるのは1906年

【名車列伝9 共産圏のVIPカー】

ロールスロイスまでがSUVだすようになって本当の高級車ってのはなにかと考えていたら、そうだあの2台が

【カーライフ小話22 オフロードのロールスロイスかロールスロイスのオフローダーか】

ご無沙汰しております。 最近発見しましたのですが、ついにあのロールスロイスがオフローダー(SUVか)

カーライフ小話21 最近気になる車

最近気になる車についてちょいと触れたいと思います。   1.ユーノスロードスターおよびマツ

カーライフ小話20 BBSその後、そして46になりました

今年の夏に誕生日を迎えまして、とうとう46になりまして、いよいよ五十路が近くなってまいりました。また