スーパーカー列伝48 MG-RV8
こんにちは
1990年代のスポーツカーはどこもかしこも
オープンツーシーターだらけでした。
原因は、ユーノスロードスター
(輸出名ミアータ)の成功ですよ。
いわば古典的なスポーツカーを現代の技術
でよみがえらせたミアータはヨーロッパの
各メーカーにとって
「その手があったか」
と言う感じだったでしょう。
とりわけその成功に悔しい思いをしていたのが、
ローバーグループです。
なんてったって、オープンツーシーターの
ライトウエイトスポーツは
傘下のブランドMGがその
端緒となったものと言っても
過言ではないわけですから。
そしてそのMG-Bはなんてったって
日本のZカー、フェアレディーに
駆逐されたんだから
悔しいったらなかったでしょう。
当時のローバーはMGブランドを復活させる
べく、ミアータのライバルとなるべく、MG-Fという
秘策を持っていたのですが、なんとかその先ぶれ
となる車を出したい。
ローバーの意向はこんなところだったのでは
ないかと推察します。
そこで、聞いたこともないような方法で
この作戦を実行します。
要するに、「自分とこの昔のモデルの再生産」です。
ローバーグループは
傘下のBMIHT
(ブリティッシュ・モーター・
インダストリー・ヘリテイジ・トラスト)
を使って、昔のミジェットやMG-Bの
補修部品として、ボディーパーツを
製造していました。
これらを使って、かつての自社生産モデル
MG-Bを現代によみがえらせたのです。
そこにぶち込まれたのはローバーの名機
V8エンジン。
このエンジンはもともと、GMが自社のビュイック
ブランドの車のために設計したエンジンが
ベースになっておりますが、アメリカ車の
エンジンとしては珍しくアルミブロックを
採用しており、当時としては軽量な
エンジンでした。
当時ガスタービンエンジンに金を突っ込んで
自社のエンジンの玉がなかったローバーは
1964年にこのエンジンの権利を買いうけ、
自社の直4より軽いこのエンジンを
さまざまな車に載せていました。
(レンジローバーとか)
もちろんMG-BにもこのV8エンジンは
搭載されていたのです。
手持ちで最強のエンジンをお手軽に
ぶち込んだように思われますが、じつは
もともとあったモデルを復活させた
というのが正しいでしょう。
さて、このRV8ですが。
いかにも英国らしいボディーカラーに
バードアイメープルを使ったウッドパネルなど
なかなかの雰囲気をかもし出している車で
当時のディーラー価格も
ローバーの「フェアプレー政策」の
成果もあり400万円を切る
かなりお安い価格で販売されておりました。
実は私1回だけこれ運転させていただいた
ことがありますが、
英国車然とした、素敵なインテリアに包まれ
粛々とスタートしますと。
こいつがとんでもない車だということが
次第にわかっています。
なんせ全長は4メーターちょっと。
車重さは1トンちょっと。
エンジンはOHVとはいえ4リッター
190馬力。トルクは30キロ超です。
これが遅いわけがないですね。
アクセル踏んだら、ドカーンと加速。
ものすごい勢いですが、
ボディーはなんせ70年代のまんまの
オープンで、ボディー剛性は推して知るべし
ついでにノンパワーのステアリングは
死ぬほど思い。
まっすぐ走ってる分には「おー」と
思うんですけど。
カーブにくるたび「おおーおーっと」
と言う感じで曲がらないんですよ。
まあ、もちろんうまい人は問題
ないんですが。
見た目のエレガントさとは別な
なかなかのじゃじゃじゃ馬でした。
さて、2000台限定のMG-RV8ですが、
当時バブルがはじけて間もない日本には
かなりの台数が仕向けられたらしく、
その後MG-Fが発売された後も
ディーラーには新車が結構
残っておりました。
中古車も安値で取引されて、
なかには本国へお里帰りした車も
多いと聞きます。
しかし、ブリティッシュネスを感じさせる
革と木の世界とあのオープンでの豪快な走りのギャップは
なかなかファンな車だったなあと思います。
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