スーパーカー列伝②フェラーリ365BB
前回300キロ、302キロの出だしで書き始めましたら、
何のことかとお尋ねがありましたので、
今回は302キロの方です。
ちなみに、当時のイタリア製スーパーカーの性能ってのは、
なんと申しますか。
いわゆる、広報車チューンとかいうレベルではなく、
もはや設計上で「ひょっとしたらそうなるかも」
ぐらいのレベルであったことは、現代では公知のことでして。
前回のカウンタックでは車両重量がすでに5割超増しですので、
300キロはどうやっても出なくて、
ついでにエンジンパワーももっと出ていないでしょう。
この手の話しは、現代のスーパーカー検証の記事で
多々展開されておりますので、ご興味あればぜひ
紐解いてみてください。
さて、365BBです。ご案内の方もいらっしゃると思いますが、
かつてフェラーリは12気筒以外はフェラーリと呼ばない
というストイックな社是を掲げておりましたので、
フェラーリのネーミングは1気筒あたりの排気量で
ネーミングを決定しておりました。
ですんで365CCX12発で4380CC、約4400CCてのが
この車の排気量ですね。
ちょっとまて、512BBってのもあっただろ
と突っ込みの声が聞かれそうですね。
そんじゃこっちは6000CC越え?
と思いますよね。
この辺がフェラーリの融通無碍と申しますか
かつては一発の排気量でネーミングしていたんですが、
途中からいろいろポリシーが変わるんですね。
512の場合は5リッター12気筒で512
12気筒以外はフェラーリと呼ばない
の理屈から6発のフェラーリ製スポーツカーは
ディーノと呼ばれており、初期の2リッターは
206、後の2.4リッターは246と呼ばれており、
と言う時代もありました。
12気筒以外はフェラーリと呼ばないという
不文律もいつの間にか破られ、
3リッター8気筒の308なんていうフェラーリやフェラーリディーノ308GT4という
身も蓋もないようなネーミングも
登場したりして、まあ昔はともかく、いまは
そういう自由なネーミングがされているわけです。
たしかに、小規模メーカーですから、
そんなにいろいろな種類のエンジンがある訳
ありませんからね。
12発のモデルは下手すりゃみな同じ番号に
なりかねないわけで、今のフェラーリの多モデル
展開を見りゃ、現実的なのかもしれません。
また長くなりました。
365BB、BBは何の意味?
BBはベルリネッタボクサーの略です。
ベルリネッタはクーペの意味
ボクサーは水平対抗の意味。
すなわち、これは12気筒の水平対抗の
エンジンを積んだクーペって意味ですね。
まあ、水平対抗にはいろいろ定義があるみたいなんで、
365BBの場合は水平対抗というか、180度V12と言うのが
正しいみたいなんですが、その辺もおおらかなイタリアンな
ネーミングとしてご許容ください。
この車の特徴は何か。
その180度V12による低いエンジン高さを利用して、
ミッションとエンジンの2階建て構造を実現。
12気筒エンジンのミッドシップエンジンとしては
比較的コンパクトなパワートレインを実現しました。
前回紹介した、カウンタックは、車両前から
ギアボックスエンジン、デフの構成で
長大なパワートレーンを運転席側にめり込ませて、
車をコンパクトにする
と言うことを考えていたわけですが、
まったく別のアプローチで、車体をコンパクトにしようと
努力してみたわけです。
しかーし、しかしですよ。
この車、横から見てみると
エンジンのブロックがかなり高い位置にあるのが
わかると思います。
そりゃそうですよね。
ミッションと2階建てなわけですから
たとえば同じ水平対抗のポルシェなんてのは
地を這うような位置にエンジンのブロックが
あるんですが、
365ではかなり高い位置にあります
端的にいうと、後輪の上の辺りにシリンダーブロックが
ある感じ。
コンパクト化の弊害として、エンジンの重心はかなり高い
位置になってしまいました。
この12気筒ミッドシップフェラーリは1990年代の半ば過ぎまで
モデルチェンジを重ねて、製造を続けられましたが、
この重心の高さからは逃れられなかったようで、
ハンドリングは、腕に覚えがある人でないと
手に負えないレベルだったと聞きます。
しかし365BB、コンパクトで軽量に仕上げられ、
ピニンファリーナの伊達なエクステリアデザイン。
細部まで美しく丁寧に仕上げられたインテリア等
70年代のスーパーカーブームを、カウンタックとの2大巨頭として
支えました。
このような背景から、36BBは日本での評価が、世界での評価より
高いと言う状況が続いてきましたが、
昨今はどうなのでしょうね。
512は見たことがあるという方でも365は見たことがない
と言う方も多いのではないでしょうか
365と512の違い。
いろいろありますが、もっとも簡単なのはリヤの違いです。
横3連のリヤが365、2連が512です。
関連記事
-
-
スーパーカー列伝87 イソ・リヴォルタ・グリフォ
こんにちは もうひとつのランボルギーニ イソのお話。 イソは、1939年イタリアで創業
-
-
スーパーカー列伝69 いすゞピアッツァ
こんにちは 70年代末期 いすゞは長寿を誇った 117の後継を検討し始めます。 いかにデザインが優れ
-
-
スーパーカー列伝47 ポルシェ996
こんにちは 友人が996を購入したとのことなので。 お祝いで一発。 996です。 まあ車名としては9
-
-
スーパーカー列伝62 スバルアルシオーネ
こんにちは トヨタは プリティ ホンダは スマイル 日産は ミスフェアレディ そんじゃスバルは
-
-
スーパーカー列伝60 ジオットキャスピタ
こんにちは よくここまで続いたという感じですが 60本目です。 またもやバブルのころのお話 童夢Xワ
-
-
スーパーカー列伝30 シトロエンSM
こんにちは ただただ書き連ねてまいりました、スーパーカー列伝も ついに30回となりました。 皆様のコ
-
-
スーパーカー列伝81 ポルシェ912
こんにちは ポルシェ912という存在を知ったのは 大学生ぐらいのころだったでしょうか 中古車情報誌を
-
-
スーパーカー列伝93 フェラーリ512BB
こんにちは リクエストにお応えすることにして (あんまり褒めてないけどご容赦) &nb
-
-
スーパーカー列伝80 ホンダシティーターボⅡ
こんにちは ついに80回を数えました本シリーズ なんとか100本ぐらいは書けるのではと 思いつつ始め
-
-
スーパーカー列伝48 MG-RV8
こんにちは 1990年代のスポーツカーはどこもかしこも オープンツーシーターだらけでした。 原因は、
- PREV
- スーパーカー列伝① ランボルギーニカウンタック
- NEXT
- スーパーカー列伝③ランチアストラトス



