スーパーカー列伝35 いすゞ117クーペ
2017/04/16
日本の名車をひとつ
いすゞ117クーペです。
117といえばジウジアーロ
ジウジアーロといえばいすゞというぐらい
関係が深い両社ですが、
ジウジアーロのイタルデザインも
ついにワーゲンの傘下になってしまいました。
1960年代から、1990年代までは、デザインを
社外のスタイリストにお願いして、
新たな車のデザインを生み出すという手法が
通用したのでしょうが、
現代の車に対する要求、
安全性。軽量化、居住性の確保、プラットフォームの共用等
これらと、スタイリングは密接に絡み合っていますから、
いまどき社外のスタイリストのデザインを外注する
というのは難しくなってきたのでしょうか
そういう意味では、スタイリストは上記のような
与えられた条件の中で最大限の努力をするということになって
きたのでしょう。
ですから社外におくより、社内において
コミュニケーションを密にして、仕事をしていかねばならん
ということなのかと思っています。
また前置きが長くなりました。
いすゞ117は
カロッツエリアギアのチーフスタイリストだった
ジウジアーロがデザイン。
この人は、純粋なスーパーカーより
こういうGTをデザインするほうが
能力を発揮する人なのかもしれません。
117は良く見てみると、クーペにしては
かなりキャビンがでかい車だということが
解ります。クーペとはいえ
4人の大人が無理なく乗れるように
スペースを確保した結果です。
この大きなキャビンを大きく見せないように
リヤデザインとの融合ともうしましょうか
リヤガラスを複雑な形状にして、
ついでにトランクの蓋とも融合するような
工夫をしていることがわかります。
この辺がスタイリストの腕の見せ所なのですが、
こいつを量産の体制で実現するというのは
現代の生産後術ならともかく、
1960年代の生産技術では到底困難。
そこでいすゞは大まかな形だけプレス器で
型を取り、実際の生産では、微調整して
組み立てるというまさに、手作りに近い
生産方法を選択をします。
これが117クーペの初期のモデルが
ハンドメイドと称される理由です。
当然のことながら、こんな生産体制では
生産台数は極限られたものであり
1968年から1971年までの3年間で
2400台足らずが生産されたに過ぎません。
ついでに、こんな生産体制ですので、
価格はめちゃくちゃに高く
172万円でした。
トヨタ2000GTが238万円で高値の花
クラウンが80万ぐらいの時代です。
今で言えば、400万から600万ぐらいの
感覚でしょう。
しかもいくらDOHCだとはいえ
たったの1600CCで190キロでるぐらい
高性能だけど、トップクラスではないクーペ。
いすゞは日本にも高級パーソナル
クーペの市場があると思ったのかもしれません。
1971年、いすゞはGMと提携します。
GMからの資金支援によって技術力
が向上。複雑怪奇なボディーラインも
自動機でプレスすることが可能となりました。
117もの増産体制が整ったのです。
しかしながら、当初の高級パーソナルクーペの
理想は失われ。
ジウジアーロのラインを忠実に出した
手作り時代の清楚な美しさは
かなり失われてしまいました。
エンジンも拡大。
2000CCのDOHCエンジンを搭載した
高出力モデルなどがカタログに
登場するようになります。
また1800CCのエンジンを搭載した
廉価モデルは、庶民の手に届く
117になりました。
1980年代になっても、ジウジアーロの
デザインしたボディーは古さを感じさせない
物でしたが、いすゞのセダンフローリアンを
ベースにしたシャシは次第に陳腐化。
1981年に後継車ピアッツア
(すみませんピアッツァが正しいそうですお詫びして訂正いたします)
の登場とともに
静かに生産を終えました。
総生産台数は86000台といわれています。
いかに最初の3年が少量生産だったかが
お分かりいただけましょう。
117はいまだに国産車の中では名車の
誉高く。
とりわけ初期モデルの「ハンドメイド」は
高値で取引されています。
しかし、そのハンドメイドのパーツは
後期の量産モデルとは、微妙にラインが
違うため、維持するのには相当の
困難が伴うそうです。

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