スーパーカー列伝93 フェラーリ512BB
こんにちは
リクエストにお応えすることにして
(あんまり褒めてないけどご容赦)
フェラーリは1966年登場のライバルの車に
あせりを感じていました。
ランボルギーニミウラ。
なんと長く大きなV12エンジンを横置きに搭載して
搭載するという方法を用いて
車がやたら大きくならないようにして
V12のミドシップロードカーを
成立させてしまったのです。
ミウラの評判は登場以来
うなぎのぼり
当時のフェラーリのフラッグシップは
365GTB4 いわゆるデイトナ。
FRのロングノーズのスポーツカーでした。
フェラーリもミドシップV12のロードカーを
作る必要に迫られたのです。
そこで出した回答が365GT4BB
でした。
この365GT4BBは、どうも、大量生産を
考えないで設計されたと思しき点が
多々あります。
当初は25台の限定であった
という話もあるぐらいで、
製造に恐ろしく手間がかかる車でした。
それが証拠に、デイトナでは
スチールプレスによりボディーを
製造していたにもかかわらず、
365では手たたきのアルミ成型という
昔ながらの製造に戻ってしまったのです。
ボディーの構造もそれまでのフェラーリ
の鋼管を組み合わせたフレームも単純化
それに組み合わされるシャシーの構造も
FRPのパネルを用いる。
エンジンのパーツの一部に
マグネシウム合金を用いる等
恐ろしく軽量化に力を入れていました。
結局のところ、360台あまりが生産されるのですが
その後もフェラーリのフラッグシップとして、
生産が続けれられることになりました。
フェラーリは生産性改善のため、
365の理想を捨て、合理化を図りました。
マグネシウムやFRPなど、軽量化のために用いられた
パーツをアルミやスチールに切り替え
コストダウンと生産性の向上を図ったのです。
365GTBは、この種のV12気筒のロードカーとして
は望外に軽い(実測でも1300キロ程度といわれる)のですが
この理想を捨てた、512BBは、これより120キロ以上の
重量が加わったといわれています。
そのためエンジンの排気量は5リッターに拡大
されているのですが、
アメリカの排気ガス規制に対応したモデルでは
出力もそれなりに落ちており、
365の剃刀のような走りは失われて
しまったといわれています。
また、長大なV12エンジンを短縮して搭載
するために、エンジンをトランスミッションの
上に搭載する2階建て構造を取っていますが、
いくら180度V12ににして
低い重心化を図ろうとも、
いかんせん2階建て構造のパワートレーンは
重心が高く、コーナーでは油断すると
容易にテールがブレークするという
車でもありました。
その後時代が進むにつれて、インジェクション化
などが図られて、80年代半ばまで
BBは生きながらえ、そしてこのパワートレーンは
テスタロッサシリーズに受け継がれていくのです。
話は変わりますが
現代のフェラーリのラインナップ
を見ますと。
V12の超絶ハイテクMRモデル(たいてい限定で億単位)
V12のFRのフラッグシップモデル(通常モデルで5000万ぐらい)
V8のMRモデル
というのが基本となっていることが
お分かりいただけますでしょうか。
テスタロッサ系が生産が中止されて
からのラインナップはずっとこれが基本です。
このBBとテスタロッサは
本来の成り立ちは
V12の超絶ハイテクモデル
に位置すべきものであり
365は、確かにそういう成り立ち
であったのですが、
その評判の高さから
FRのフラッグシップモデルの
代替にしようという考えが
働いたときから、ポジショニングがおかしく
なってしまったのです。
フェラーリはおそらく
V12ミッドシップのロードカーなんて
(うちの客のいうことなんか聞いていたら)
まともな車になんかなりようがない
ということを知っていたのかもしれません。
ですからBBを当初は超絶手間がかかる
設計の限定モデルにして、軽量化を
図ろうとしたのでしょう。
一方で
(客の声などものともせず)
設計されたミウラ後継のカウンタックは
その理想にこだわって小さな車として設計され
およそロードカーとしては成立しないような
低い居住性のスポーツカーとして生み出されました。
まあ、こちらも重さと重心の高さから
免れてはいないのですが
V12のミッドシップのロードカーが本当に
成立するのは、後のマクラーレンF1
の登場を待たねばならないのでした。
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